2005-12-13

悲しみの方眼紙

巷に「Excelおじさん」という言葉がある。おもに中年以降の、仕事の道具にExcelを好んで使うひとたちで、こうした人からきたメールの添付ファイルを開いてみたら、セルでインデントを表現したテキストだったりする。

僕はどちらかというとExcelが嫌いなのだけど(というより、うまく使えないから仕事の効率が悪いだけで、ソフトが嫌いなわけではない)、悲しいかな、ここ2週間ほどはエディタを使うのと同じくらいの時間Excelのシートをいじっている(どうして設計書がExcelで書かれているのだろう?)。情報技術業界に鬱病が多い理由の一端はExcelにあると盲信する僕の精神は、こうして蝕まれていくに違いない。

なにはともあれ、精神安定のためにもExcelを使えるようにならなければいけない。とはいっても「セルの幅を変えましょう」とか「文字の色を変えましょう」とかそういうのはいらない。外部ツールで実現するのも望ましくない。単純に出来合いの機能を使ってできることだけでどうにかしたい。

たとえば

  • 正規表現は使えないのだろうか
  • もし(手っ取り早く)正規表現が使えないとしたら、巷のExcel使いたちはどのように検索するのだろうか
  • テキストボックスのようなオブジェクトに書かれた文字列を検索することはできないのだろうか
  • 大量のExcelブックを検索して、条件に応じて置換するにはどうしたらよいのだろうか(GoogleデスクトップとかテキストにしてNamazuとか、検索はとりあえずできるけど置換できないし)
  • ふたつのファイルの差分を確認したりマージしたりできないものか
などをどうにかしたい。

と書いてみると、使いかたを間違えているとしか思えない。表計算アプリを方眼紙のように使うのはどう考えてもおかしい。けれどもそれが便利と思ってそのように使う人がいる以上、Excelにはそれを許容するだけの懐の深さがあるわけで、やはり高機能・高品質なソフトなのだろう。僕にはExcelは高機能すぎるようだ。

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