『妖人奇人館 (河出文庫)』(澁澤龍彦)を読みました。
初出は1966年から1969年あたりとのことなので、情報の溢れた現在から見れば「何を今更」な妖人奇人の人選かも知れませんが、古い本で、なおかつ一般誌に連載されたとのことですから、それを踏まえれば面白い読み物でした。
澁澤龍彦の文章は、僕はあまり得意ではなかったのです。妙に思弁的で、身体感覚としてわかりにくい難解な言い回しが多いような気がして。それでも本書は一般雑誌(別冊小説現代)向けの文章をつむいだのか、とてもやさしい語り口でした。
内容といえばノストラダムスやらサン・ジェルマン伯爵やら、新しいところではラスプーチンやらの怪しげな人々を紹介しています。もちろん怪しげな本ですが、澁澤龍彦の手にかかるとこれが実に魅力的というか蠱惑的というかになってしまうから不思議です。
2008-11-08
『妖人奇人館』
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