『ぼくは散歩と雑学が好きだった。 小西康陽のコラム1993-2008』を読みました。じっくり読むには活字の量が多く、本書を図書館から借りた僕はちゃっちゃと読んでしまったのですが、手元に置いてどこからでも読み始めて読むのをやめて、というのに良さそうな本でした。なんだか小西さんの作曲・編曲(その他)を文字から聴くような気分になります。
ピチカート・ファイヴはもとより小西さんの作品を聴くと、なんとも言い表しにくいセンスの良さを感じるのです。センスが良いというのもいろいろありますが、強いてあげれば1960年代のバート・バカラックとか、同時期のポップアートと似た感触を僕は持ちます。明るくて楽しくて、ウキウキさせられて、孤独で、かわいくてセクシーで、憂いが見えるのです。地に足がついたりしっとりと手になじんだりという感覚よりもむしろ、懸命になって何かに手を伸ばす感覚です。
それにしても、何にしても好きが昂じると始末におえませんね。レコードも食べ物も映画もファッションも。本書の内容はそんなのばっかりです。
ついでといってはなんだけれど、「(株)ワダアキコ WADA AKIKO corporation」を聴きながら読みました。和田アキ子さんの持ち味が発揮されているかどうかはともかく、とにかく小西さんの作ったアルバムなんだな、というものです。
2010-09-07
センスが良いってどんなだろう
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