Web魚拓が仕様変更されたことを知ったが、以前から疑問に思っていた「引用」について、このリニューアルで教えられるところが大きかった。以前から個人的に引用のWebアプリを作ろうとしてはやめ、作ろうとしてはやめを繰り返していたところだったので助かった。
引用とは、著作権法第三十二条の定義によると、
公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものでなければならないとある。
この条文を読んだだけではやはり疑問は解消されない。「引用の目的上正当な範囲」とはどこまでなのか。Wikipedia曰く、最高裁判所第三小法廷昭和55年3月28日判決によると、
- 文章の中で著作物を引用する必然性があること
- 質的にも量的にも、引用先が「主」、引用部分が「従」の関係にあること。引用を独立してそれだけの作品として使用することはできない。
- 本文と引用部分が明らかに区別できること。例『段落を変える』『かぎかっこを使用する』
- 引用元が公表された著作物であること
- 出所を明示すること(著作権法第48条)
かつて森毅氏のエッセイで読んでうろ覚えになっていることだが、彼の試験問題は持ち帰ってどこで解答を作成してもよかったそうだ。その代わり自分の言葉で解答しなければならない、という条件をつけたという。できあがった解答を森氏が読むと、どこぞからの盗作が非常に多かったことを森氏は嘆いて、「『(長い引用)』だそうだがオレにはよくわからん」という解答を書けばよいのに、と書いていた。どうもこのままだと森氏に提出する解答は引用の要件を満たしていないようだ。
ということで、記念に魚拓。OKだろうか。
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