2008-01-05

イントラバースとか

メタバース、イントラバース、エクストラバースということが言われている。それぞれインターネット、イントラネット、エクストラネットと対応する言葉のようだけど、それは何を意図しているのかというと、「ネット」という言葉が限定的な意味を持ってしまうから、もっと広義の用語(universeからの造語)を持ってきたというくらいのものだ。もっと踏み込んでいうと、電子データで構築された3D空間というくらいに考えてよいだろう。

イントラバースについてだが、3D仮想空間を企業のコラボレーションツールとして使うことが一部で検討されている。利点はペルソナ(アバター)を使い分けられること、空間的な制約がなくなることなどが考えられる。具体的な資料としてはIBMの目論見(妄想?)などがある。IBMのは単純にSNSをセカンドライフに結び付けたような感じだが。

その反対に欠点はいくつでもあげられる。現状ではハードウェアの制約が厳しい。セカンドライフを見る限り、今のところ企業内で使われているようなPCでは3Dをぐりぐりと動かせるようなスペックのものは多くはないだろう。またIMとどう違うのか、という疑問もある。うまいことペルソナを使い分けられなければつまるところアバターは社員そのものであり、IMとの差は見られない。それに時間的制約も依然として残る。セカンドライフでボストンの人と社交ダンスをしたければどちらかの時間に合わせなければならないように、会議をするにしても遠隔地のビデオ会議のように決まった時間にPCの前にいなければならない。また情報伝達の多くの要素は、表情やしぐさあるいは見た目などの言語以外に拠っているし、言語でも音声の高低や声色に多くの情報が含まれるが、それらが伝達されない。

それでも今後はこうした試みが実現していくだろう(失敗するかもしれないが)。心の準備だけはしておこうと思う。

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