2008-01-23

フリーペーパーの目論見

紙媒体の雑誌が読者数減少に悩んでいるそうな。既存紙媒体の広告費用対効果は低いとされている。確かに紙媒体の広告は高い。新聞だと一面広告を出すのに数千万(2千万から5千万くらい?)かかるそうだし。それに比べると高いと評判のテレビ広告も15秒換算で100から200万円くらいだそうだから、安いものだ(換算の仕方に無理があることも承知している。1クール契約とスポット契約と、紛らわしいので一緒くたにしている)。

それに対して広告の効果のほどは、あまり公表できるようなものではないから実際の数字は知らないが、ここのところ特定のセグメントに対して広告を表示するような媒体のほうが伸びているようだから、推して知るべしだろう。たぶんセグメントをはっきりとさせていないマスの広告は、効果が伸び悩んでいると予想される。

紙対ネットという構図だけでもない。フリーペーパーの広告など、地域や年齢層をきっちりと焦点をあわせているではないか、という感想はすぐに持つ。しかしちょっと考えてみると、フリーペーパーの発行部数は読者数ではない。勝手に郵便受けに投函される、あるいは駅などに置かれて読み捨てられるから、やはり広告費用とその効果は不透明なのではないか。

それにしてもコミュニティペーパーやタウン誌などは依然健闘しているではないか。これをどう説明できるのだろう。思うに、そうしたメディアは受け取り手の思惑にかかわらず一方的に提供するものだから、発行部数を水増しして、広告主に対してよい数字を見せているのではないか。疑問は尽きない。

7 件のコメント:

ken さんのコメント...
このコメントはブログの管理者によって削除されました。
asm さんのコメント...

kenさんによる投稿がありましたが、一部公開されてはまずいかもしれないことが書いてありましたので、削除しました。

以下、kenさんの投稿を編集して再掲します。(asm)
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フリーペーパー。。。

昔、リクルートさまの「ホットペッパー」でバイトをしていたことがあります。ご存知の通りクーポンマガジンです。

広告をクーポンにする、
消費者はクーポンを店で使う、
クーポンの枚数=お客さまの数。

広告代理店側からすると、広告主さまに広告効果が分かってしまう諸刃の剣のようなものでした。

今でこそ同種のクーポンマガジンが世にあふれていますが、当時はかなり新しいことをやっていたのだなあ、そんな思い出があります。

asm さんのコメント...

kenさん、コメントをありがとうございました(一部削除しました)。

よく知られたことですが、kenさんのあげたフリーペーパーでは、まずブランディングの問題が今は生じています。クーポンと広告効果を連動させた結果、チープなイメージが先行してしまう、ということです。

あと、クーポン利用者と広告効果とは別の数字です。広告主の知名度を高めることと、クーポンを使って広告主を直接利用することは、広い意味では広告効果でしょうが、やはり僕としては効果に疑問が生じます。

よくわからないで書いていますが。

ken さんのコメント...

あ、分かりました。名前が出ていた件。そういうことですね(笑)

>クーポンと広告効果を連動させた結果、チープなイメージが先行してしまう

確かに安売り的な印象がつきますね。来客の自信のある老舗などは決して載せないですね。ただ、リピート効果は多少あると思われます。

>クーポン利用者と広告効果とは別の数字です。広告主の知名度を高めることと、クーポンを使って広告主を直接利用することは、広い意味では広告効果でしょうが、やはり僕としては効果に疑問が生じます。

確かにそれもそうですね。

今、ふと思ったのは、実はリクルート自身が「ホットペッパー」という商品の広告、ブランディングをしていたのものあったのかなあ。
何て言えばええのかな・・
木村カエラがボーダホンのCMをしていたが、実は木村カエラ自身もCMとなっていたような・・
言葉足らずですいません。

匿名 さんのコメント...

まず、僕の知る限りでは、
広告の特にメディアバイイングにおいて
効「率」を語ることはよくありますが、
効「果」という言葉は出て来なかったと思います。
広告をしないよりはした方がいい、
というレベルで「効果」を証明することはできる(はず)。
しかし、「どの媒体にどの割合で出稿するのが効果的」かは
誰も証明できないのです。そこでメディアの世界では
「効率的」かどうかが問題になります。
どこにどれだけ露出すれば誰に見てもらえる可能性が高いか。
テレビCMはオンエア回数ではなく、
GRP(Gross Rating Point)で考えます。
同じ1回でも、視聴率の高い時間と安い時間では
「効率」が違うから。
他のメディア、新聞雑誌などの紙媒体や屋外看板なども
基本的な料金設定方法の考え方は同じです。
以前某テレビ局でCMオンエア数を水増しして報告した
事件がありましたが、これは根本的な信頼関係を揺るがす
とんでもないこと。基本的にはありえません。
(と信じています。)

一方で、クリエーティブ表現ではよく効「果」が
求められます。広告に接触した人が、発信者の意図通りに
メッセージを理解し、態度変容できたか?を、
わりとよく調査しています。
が、これも確度は微妙です。
実際の生活の中では広告以外にも、商品そのものや
友達・ご近所との雑談から得る口コミ情報など、
いろんなものに接触しています。
それを広告だけ取り出して、「どう思いますか?」
なんて五択で聞いても、正確に広告表現だけの効果を
計るのは困難なはずです。
むしろ、クリエーティブも「効率」を考えれば、
もっとシンプルなCMや的を絞って研ぎ澄まされた表現が
増えて、結果的に世の中が楽しくなるのになぁ、
と思ったりもします。

asm さんのコメント...

> taiyo
さすがプロ。経験の重みがありますな。

僕がこれまでにかかわっていた仕事では、クリエイティブに関しても、広告の効「率」を定量的に計測しているところもあったよ。いろんなバージョンの広告をいろんな媒体に掲載して、コンバージョン率とかクリック率とかリーチ率を計る、という数学的民主主義風のことをしていました。

匿名 さんのコメント...

そうか、WEB広告だと効率を計算しやすいね。
とはいえ、数字は所詮数字だからなぁ。
ビジネスである以上効果や効率は明確な方がいいけど、
ブラックボックスが無くなるのも息が詰まる気が。。。
僕らにとっては永遠のテーマです。