エンターテイメント小説のシリーズものには、できるだけ手を出さないようにしていた。これまでの経験から、1作目は掛け値なしに面白く、巻を重ねるにつれて面白くないものも混じるようになるにもかかわらず、僕はそれらを読んでしまうからだ。過去に幾多のシリーズものを読んできた(87分署シリーズに手を出していないのは幸いというべきだろう)が、シリーズすべてが面白いという例は少ない。とは言うものの、シリーズものならではの魅力もあり(例えば登場人物のキャラクターがどんどん厚みを増して行くとか)、悩ましい。
しかし誘惑に負けて、『ボーン・コレクター』を読んでしまった。作者のシリーズものではない小説を読んで面白かったためでもあり、多くの人が惹きつけられているシリーズの登場人物はきっと魅力的だろうと思ったためでもある。で、結局読んでしまったのだが、読後感を書くにはためらわれる。確かに飛びぬけて面白い小説だけど、本の欠点としてはあと大体何ページで終わる、ということがわかることだ。
それにしても、読む本を選ぶ方法ではなく、読まない本を選ぶ方法のほうを、僕は切実に求めている。まったく世の中の面白い本にはきりがないくせに、僕の時間には限りがある。
2008-01-29
シリーズものを読むこと
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