2008-05-17

どうでもよい話だけど

ジョン・アレン・パウロスの『天才数学者、株にハマる』と『数学者の無神論』を立て続けに読んでいて気がついたこと。

著者は『バック トゥー ザ フューチャー』のドクにそっくりだ。マッドサイエンティストとはこういう顔だ、というのにまさにぴったり。

あ、顔だけの話ですが。

2008-05-10

すべてのレイヴンは黒い

「すべてのレイヴンは黒い」というパラドクスがあります。レイヴンというのはエドガー・アラン・ポーでも有名な、いわゆるワタリガラスです。何がどうパラドクスになるのかの説明は省略して、これについて面白い話を読みました。

「すべてのレイヴンは黒い」という命題の対偶は「すべての黒くないものはレイヴンではない」になります。以下、今読んでいる本『パラドックス大全』から引用します。

もしかすると紅鮭は「すべてのレイヴンは黒い」の確認例なのかもしれない――ただ、黒くないものは無数にあるので、無限小分だけ確認している。単純にレイヴンの色を確かめるほうが、この仮説を確認する方法としては能率がいいだけだ。この方向で、哲学者のニコラス・レッシャーは、統計学的に意味のあるほどレイヴンと黒くないもののサンプルを調べるコストを推定した。レッシャーの推定では、レイヴンについては一万と百ドル、黒くないものについては二十京ドルとなった。


10,100ドルという微妙な金額といい、20京ドルという途方もない数といい、これはまじめに推計したのだろうか、まじめにやったとしたらずいぶんな暇人なのではないだろうか、とか、この背景に興味が尽きません。もちろんパラドクスも面白いのですが。