2007-08-31

バナナの使い方

住民税を多額に払っている関係で、区の公共施設を積極的に活用しようと思い立った。つまりメインとしては図書館を利用しようというわけだが、以前書いたように、自宅近所の図書館は非常に腹立たしい。

しかし、OPAC検索端末の使いにくさに苛々しながらビジネス本1冊を予約し、CD2点を借りた。自宅に戻ってプレイヤーにCDを入れたら、なんとびっくり認識されない。普段机上で使っているPC(松下 DVD-RAM SW-9585)でも読み込めないが、どういうわけだか室内に転がっていたHITACHI GD-7000を使ったら読めた。

とりあえず自宅にある音楽CDプレイヤーでは全滅だったので、図書館に返却した(ついでに文句もいった)。なぜ認識されないかは面倒なので、ハードの問題かメディアの問題か原因をつきとめてはいないが、ディスクが縦横無尽に傷ついていたことは確かだ。

そこで、読みとり面の傷を落とそうかと思ったけれど、借り物のCDなので無闇やたらなことはできない。とりあえず参考までに傷の落としかたを調べたら、面白いやりかたがあった。以下参照。


バナナですよ、バナナ。

2007-08-29

常温飲料

僕はまったくの下戸だが、以前バーテンダーをやっていた関係もあり、下戸にしてはお酒の味についてわかる方だと自負している。ついでにいえば焼酎5種類を友人たちと利き酒をしたとき、匂いをかいだだけの僕が正当率が一番高かった。

とはいうもののやはり下戸である以上、お酒の味に関してああだこうだいうのは僭越だと思うが、ビールは旨くないと常々思う。近頃の高級指向で差別化した商品や外国産はどうか知らないが、これまでの僕の数少ないビール経験からそう思う。

そもそも「とりあえずビール」といえるくらいに非個性的な酒は酒としてどうかと思うし、酒の歴史を鑑みるに、室温で飲めない(外国産のものは違うらしいが知らない)ようなお酒もあり方として正しくないと思う。

そもそも冷やさなければ旨くないようなものは本来旨くないのだ。冷やすとなお別種の旨味や面白みが増すというなら話はわかる。例えば各種カクテル。本来別々に飲んでも旨いものをあえて混ぜたり(混ざらないように注いだり)冷やしたり(温めたり)すると、別々に飲むのとは違う面白さがうまれる。例えばワイン。冷やして旨いワインは冷やさなくとも旨いのではないか、冷やした方が場合によりぴったりとくるのではないかと思う。例えば日本酒。冷やでも燗でもそれぞれの味わいがあるのではないかと思うが、かといって常温でも良いと思う。

その他にも各種蒸留酒は冷やしても氷を入れても冷水で割っても、常温でストレートあるいは常温の水で割る飲み方が残されているものだ。つまり、冷やさなければ旨くない(と言われる)酒はビールくらいしか思いつかないのだ。ちなみに僕はエールとやらを飲んだことがない。

つまりいいたいことは、ビールって本当は旨くないんじゃない? ということだ。全国のビール愛好者を敵に回すつもりはないが、身辺数人のビール愛好者くらいなら敵に回しても良い。しかし本当は「ビールは常温に限る」という猛者が出現することを期待する。

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ついでにいえば、僕は氷を(ふんだんに)入れた清涼飲料水やお茶・コーヒーをあまり好まない。だって想像すればわかるとおり、コーラの水割りを飲みたいとは思わないでしょう。同じようにお湯を入れたカップに淹れるコーヒーなど飲めたものではない。このように清涼飲料水やお茶も、常温で飲めないようなものは本当は旨くないのだと思うが、まだ考察がたりないので断言することは避ける。特にお茶やコーヒーは難しいが、しかし水だしのコーヒーやお茶もおいしいから、ちょっとだけいっておこう。やっぱり常温ですよ。

2007-08-27

散財

そもそも僕にはそれほどの物欲はない。もっとも他人の物欲と比較をしたことがないし、「物欲」を測定したこともないから、本当に物欲が少ないかはわかりかねる。ただなんとなく物欲に乏しいな、と思っているだけだ。

したがって、広告業界にいる人やメーカーにいる人には申し訳ないが、ほぼ販売促進メディアをみない。みるのはブラウザの広告ブロックをくぐり抜けたもの、スパムメール、電車の吊り広告、街中の広告くらいなものだ。

物欲があまりない結果として、書籍を例外とするならば自宅にものが増えない。まあ多少は増えているけど(プラモデルとか)SilentH氏に「本当にものが増えないですね」と言われたことがある。彼が世間一般の物欲標準にいるかどうか疑問だが、まあそういうことだ。

しかし最近物欲に駆られて、目下のところ生活に必要のない家具を買った。卓袱台である。丸く、足がすっきりと折り畳めて、それほど大きくもなく、正座で使える高さの、しっかりとした木製の卓袱台が欲しくなり、家具売り場を探したものの、なかなか条件にそったものが見つからない。星一徹がひっくり返すようなものがよいのだが、売っているものは何やらよくわからない材質だったり合板だったり、足が金属性だったりする。

探しに探してようやく見つけた素敵な卓袱台は、昭和10年代のものだった。配偶者も気に入ってくれている。久々の散財だった。これは自慢話である。

2007-08-23

Fはいくつ?

ちょっと面白い話を読んだ。
以下の文章を読んで、いくつ「F」が入っているか数えてください。

FINISHED FILES ARE THE RE-
SULT OF YEARS OF SCIENTIF-
IC STUDY COMBINED WITH
THE EXPERIENCE OF YEARS.

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僕はすぐに6つだと思った。しかし、週刊科学雑誌のNew Scientist(英語で書かれた雑誌だ)によると、3つだと数える人が大多数だという。この理由として考えられるのは、
・読むという行為が発音に頼っている場合に "of" は見落としてしまう。
・普通に読む場合、名詞や動詞など重要な単語だけを拾い読みする。

推論として、
・英語が読めない人、7歳児、校正係などなら見落とすことはないだろう。
・"of"のなかのFは"V"として読んでしまうのだろう

推論を補足したり反駁する経験談として、
・英語教師は3つと数えたが、数学教師は6つと数えた。これは句として読むか、文字の数を読むかの差であると考えられる。
・以下の文を読解力の高い7歳児に読ませてみた。
THE
SILLIEST
MISTAKE IN
IN THE WORLD
すると即座に"The silliest mistake in the world"と読んだ。つまり意識的に意味をくんで読むときには読んだ当人による変換がなされる。

僕は英語が得意ではないと断言できる。世間的には読める方かもしれないが、少なくともマイミクシイになっている方々と比較すると、圧倒的に英語が苦手な方に入るだろう。そのためか、僕は文章を読むというよりは文字を数えたので、即座に正解したのだと考えられる。

ちょっと悔しかったので、配偶者に読ませてみた。彼女はしばらく読んでから「4つ」と答えた。一体どういう読み方をしたのか疑問である。

2007-08-11

クールビズとか

話題になっている参議院のネクタイ着用発言(僕は世間から3日遅れくらいで時事を把握するようになっている)を読んで、各種の潜在的問題に思いを馳せた。

まず第一に、現在の国会での議員諸氏が見苦しいという問題。冷房を抑えようと抑えなかろうと、人前に出るなり公的な場所で仕事をするなりするときにはそれなりな体裁を整えるべきではないか。明治時代から続く参議院(貴族院)がどのような服装で審議に臨んだかを考えると、現状の「クールビズ」に違和感を覚える。それが背広にネクタイという形である必要はないが、何となくネクタイをとっただけとかよりは、いわゆるビジネスカジュアル風の服装の方が見栄えが良いと個人的には感じる。ちなみに僕は背広を着るときにはネクタイを締めないと落ち着かないが、滅多に背広を着ることはない。

第二に、「スゥツ!! スゥツ!!」な人たちの昨今の隆盛と嘆きぶりを鑑みるに、我々男性としてはできるだけ彼女達の望みにそった形の服装をとる配慮も必要とされる場合がある。もちろん僕はそうした配慮はないが、西岡氏の大切な人は「スゥツ!! スゥツ!!」なのではないかと邪推する。あるいは様々な先生方のカップリングをこの夏に有明方面か池袋周辺で観察することができるかもしれない。

第三に、制服で国会見学をする生徒達に対する配慮だが、生徒達とっては非日常の場面であり、彼らの仕事場ではない。いわゆるお客様なのだから、どのような恰好で見学しようとも彼らの自由というものではないか。そうした自由を無視するのは民主的とは言い難い。

第四に、「そんな話をするならばいっそのこと制服なんぞやめてしまえ」というラディカルな意見も散見するが、これは一部の「制服萌え」な方々の強固な反対を予想するべきだろう。もちろん僕が高校生の時に『全国女子高生制服カタログ』を読んだことは公然の秘密だ。ただし僕個人は制服のない高校に通っていた(唯一の不文律の服装規定は「近所迷惑なため下駄禁止」だった)。

第五に、議事堂ってそんなに暑いのだろうか。仮に暑いとしたら、会議時間の短縮努力が期待でき、生産性の向上のために積極的に暑くするべきだと思う。どうせ審議中はたいして頭脳労働はしていないのだろうから。もちろん優秀な官僚や議員は大勢いて、彼らの頭脳労働や事務能力を僕は高く評価している。しかしそれは審議中にはあまり発揮されていない。

結局何が言いたいかよくわからないが、あれこれ考えると各論併記になってしまうということだ。一部極小数意見も含まれるが。

2007-08-09

ケータイは電話である

やや旧聞となる話題かもしれないが、「"電話"でなくなったケータイ」というコラムがITproにあった。コラムの日付は 2007/08/07 である。

記者氏は思いきり勘違いしているが、携帯電話の通話機能が使われていないわけは無い。通話機能の使用頻度というか、調査項目で言うところの「1日あたりの平均通話回数」とデータ通信の比率に関しては、この調査では有効なサンプルが得られないため、調査結果自体が疑問視される、というべきだ。


携帯電話の利用に関する実態調査
から以下を抜粋するが、

●調査実施媒体
1.無料ホームページ作成サービス 「00HPメイカー」
2.無料メールマガジンポータルサイト 「PREMA」
3.無料で閲覧・投稿できる参加型小説サイト 「幻創文庫」
4.モバイル総合ゲーム情報サイト 「ゲー選」
5.女性に特化したショッピングサイト「ピンクベアshop」
6.TV番組をテーマとしたエンタメサイト「テレぐら」
7.オタク系SNS「オタバ」
8.投稿ランキング型掲示板サイト 「Ranking Cafe」
9.GPS連動エリアポータルサイト「ひまクリ」
10.自己紹介&プロフィールサイト 「マイプレ プロフの輪」
11.女性のための生活提案サイト「Woman Style」
12.携帯評価コミュニティー 「ファンつく」
13.携帯専用ペットゲーム型コミュニケーションサービス「BitPets」
14.着うた・着メロ配信サービス「着メロドットコム」
15.貯めて貰えるポイントサイト「貯め貰」
16.稼いで貰えるポイントサイト「イキナリ!超金ゴン」
17.人気無料コンテンツのポータルサイト 「モンキータウン」
18.口コミ系掲示板サイト 「みんなのくちこみ」
19.恋愛Q&Aポータルサイト「みんなの恋愛相談」

という調査媒体から通話回数やデータ通信量についての質問を設けるのは愚行だ。そもそも一体誰が上記の調査媒体を知っているというのか。僕自身Web業界で糊口を凌いでいるが、上記のうち耳にしたことのあるサイトは半分くらいだ。つまり、携帯電話を主に通話機として利用するユーザのほとんどはサンプルから漏れているといってもよいだろうし、サンプルは前提として携帯電話による音声以外のデータ通信を日常的に行っている。偏りのあるサンプルからは偏りのある結果しか導かれない、というのが道理というものだ。

記者氏には、センセーショナルな見出しをつける前に、冷静に調査結果を見てほしかった。というより、各キャリアの戦略や調査はたぶんそれほど間違ってはいないだろうから、周りが騒いだだけの話か。

ちなみに、僕は各キャリアの戦略(というか料金プランや機種のラインアップ)には不満を持っている。僕がどのような携帯電話を欲しがっているかというのは、また別の話だ。

2007-08-08

パンツ考

パンツの話である。

Peter Piper picked a peck of pickled peppers;
A peck of pickled peppers Peter Piper picked.
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
Where's the peck of pickled peppers Peter Piper picked?

僕が中学生のころは「ピィタァパイパァピックトアペック(後略)」と読んだものだ。しかし学校の英語教育はどちらかというとイギリス英語に近く、高校生のころは「I was ...」を、「アイウォズ...」と読んだりもしていた。

ところが昨今の流行りはアメリカ風英語(といってもボストン風ではない)で、「ピィラァパイパピクラペク」などと聞こえたりする。同じように、「パンツ」といえばいわゆるズボンのことをさしていたりして、こっそりと赤面してしまうこともある。夏のパンツは白でキメる、とか。

そしてようやくパンツの話である。『パンツをはいた猿』のパンツで、つまりは肌着だ。男の子がいつ、そしてどのような自分用のパンツを買うかで、その男の子のアイデンティティの一部が形成されるという重大な事実を、乙女の皆さんにわかっていただきたい。

赤子はもちろん自分のおしめについて文句を言ったりしない。布がよいとか紙がよいとか、親による押し付けだ。小学生もおおよそは押し付けだろう。そして古き亭主関白の家では、おとうさんもおかあさんが買ったパンツを唯々諾々とはいている(うちの実家に限った話かもしれない)。問題は中学生、高校生だ。

僕が通った高校(県立男子校)では、生徒がしょっちゅう人前でパンツを脱いでいた。まわりから囃したてられるとお尻をまくるだ。その時にはいているパンツを、僕はこっそりと、しかし執拗に観察していた。すると「柄付きトランクス:グンゼ風白ブリーフ = 9:1」くらいの割合だったように思う。小学生のころの身体検査ではグンゼ風白ブリーフ率がほぼ100%で、中学生の頃はグンゼ風白ブリーフ率は80%くらいだったように思える。

ここに歴史的視点をささやかに加えるならば、およそ昭和40年くらいまではトランクスタイプのパンツが主流であったと推測される(ソースは誰かに探してほしい)。しかし昭和40年代中期からはブリーフが「かっこいいもの」として登場し、以後少年たちやおかあさんたちの心をわしづかみにしたのだろう。しかし時代はめぐり、僕が高校生のときはそれが「かっこよくないもの」として認識されるに至ったと推測される(論拠は誰かに作ってほしい)。おそ松くんのデカパンと、のび太のブリーフが時代を象徴している。

機能的側面に目を向けるならば、どのような形態をしていようとも一長一短といえる。もちろんなんらかのスポーツにふさわしい(あるいはふさわしくない)形態のパンツもあろうし、体質によってもどのようなものがベストチョイスか一概には決めにくい。

多感な時期にどのようなパンツを選択するか、あるいは選択させられるか、そして何を思うかは、僕自身の実感を語ることはやめよう。しかし、少女達がこうした微妙な機微について無頓着であることはよくないと、ささやかながら啓蒙活動を行う次第だ。

ちなみに今はさらに多様化が進んでいるので、年頃の乙女には男性用の肌着をよくよく観察してみることをお勧めする。何も男性が着用しているものを直接見る必要はなく、各種の売り場にいってマーケティングするだけで良いのだから。それほど難しいことでもあるまい。

今日の日記は、とある妙齢の乙女の疑問に端を発する。件の妙齢の乙女にはさらなる綿密な調査と論考を期待したい。

2007-08-04

バウムクーヘンの謎

諸賢がご存知のように、結婚式の引出物などでバウムクーヘンが振る舞われることが多く、僕も最近口福にあずかった。曰く「年輪を重ねる」縁起物らしい。このバウムクーヘンなるお菓子は説明するまでもないが、中心に穴があり、断面に年輪のような模様が浮き出ている。ドイツ語で「木」「菓子」に由来するらしい。

しかし、一度この年輪模様の菓子がバウムクーヘンとして定着すると、時を経ることによって名前は形骸可し、年輪の面影が見られないものも存在するという。というのも、知人が「真っ黒いバウムクーヘンを見た」と言い張るのだ。

僕は、年輪模様のないバウムクーヘンは既にバウムクーヘンではないと思う。しかし決して白くもなく山でもないモンブランや、カマンベール産ではないカマンベールチーズ(AOC的にはカマンベール・ド・ノルマンディでなければOKなのだろうけど)という前例があるので、バウムクーヘンであると言えなくもない。それに、もしかしたら熱帯あるいは亜熱帯にはえる木の菓子なのかもしれない。

必ずしも名は体を表すわけではない。