2009-10-06

『パズルランドのアリス I』

パズルランドのアリス1』(レイモンド・M・スマリヤン)を読みました。論理パズルの本というと日本では小野田博一さんの著作が多く、どれも素敵にひねくれていて楽しいのですが、小野田さんのはパズルそのものを楽しむべき本なのですよね。その点、同じように多くの論理パズル関連の著作をものしているスマリヤンのものは、物語り仕立てになっていたりパロディになっていたり、パズル以外の部分も楽しめます。ただし翻訳というハードルがありますけどね。

本書の読み方としては、一つずつパズルを解いていってもよいですし、問題を解かずに流し読みをして、後でまとめて解答編を読んでもそれなりに面白いです。僕のとった方式は見慣れた問題は解き方だけ思い浮かべて、見慣れないものは実際に解いて、という折衷案で読み進めました。本書のパズルは簡単なものが多く、問題になれている人ならばそれほど頭を悩ませるものはないでしょう(でも最後の問題は面倒だった)。パズルを解かない人でも、アリスでおなじみの登場人物が、本書でもいかにもそれっぽいことををするので、そっち方面できっとにやりとします(僕はにせ海亀が気に入った)。