2007-06-24

女王君臨

昨日の朝06:00頃、自宅のベランダで煙草をすっていたとき、ささやかな感動をしたので報告したい。

諸賢がご存知のように、蟻は「女王アリ」「働きアリ」「雄アリ」などの役割分担を持つ。女王アリは有性卵と無精卵を生みわけ、有性卵は働きアリになるか将来の女王アリになり、無精卵は雄アリになる。雄アリと将来の女王アリは空中交尾し、女王アリは地面に降りたち、羽を落として最初の共同体を作り始める一方、雄アリは力尽きて死ぬ。

この女王アリが羽を落とす瞬間を、僕は目撃した。はじめはなにやらもだえ苦しんでいる虫がいるな、というくらいな気分で煙草の煙を吹き付けてみたりして眺めていた。しかし良く見るとアリ種の虫で、詳しくはないがおそらくクロオオアリである。羽のある蟻は最近見ていなかったので、じっと観察したところ、蟻は羽を落として元気に歩き回りはじめた。その後10分くらいは見つづけたが、僕の好奇心はとりあえず満足されたので観察を終えた。

長い田舎生活で見たことのなかったものを、東京23区内にあるコンクリート造マンションのベランダで見られようとは思わなかった。それにしても女王様は、君臨なさる場所を間違えたのではないかと心配である。ほぼ24時間たった現在、見える範囲では営巣された様子はない。

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