2010-11-30

「子どもサッカー」雑感

新聞を読んだら、就職に関するシンポジウムの記事がありました。その中での勝間和代さんの発言に、「子どもサッカーをやめて、大人のサッカーに移行すべきだ」というものがありました。新聞紙上に抄録されたものですから真意はよくわかりませんが、就職活動をする学生が、限られたリソースに全員が集中してしまうのではなく、効率よく目的を達成させるためにフォーメーションや戦術を工夫して、自分のポジションを確立するように、ということだと思います。

比喩が適切かどうかはともかく(僕は不適切だと思います)、勝間さんの日頃の発言もともかく、「子どもサッカー」ということだけを思い返しました。

僕が小学生の頃、やっぱりボールに全員が集中してしまうサッカーをしていました。そうすると個人の能力ばかりが決め手になってしまい、勝てる相手にはいつも勝てるし、負ける相手にはいつも負けます。ですから我々のチームは変な作戦を立てました。その作戦とは、1.自分たちよりも地力の弱い相手ならばいつも通りにする。 2.自分たちより地力の強い相手なら、ボールをすぐに外に蹴り出す。というものでした。

みんなでよってたかって外に蹴り出し、スローインされたボールにもまた群がって外に蹴り出す。これで時間を稼いでPKに持ち込むのです。PKなら、普通に試合をするよりも運任せだったり身体能力に左右される度合いが小さかったりで、勝てる見込みが大きくなりそうだったからです。

対戦相手や学校の先生からは、ものすごい不評でした。試合がとてもつまらないし。でも子どもなりに頭を使い、基礎体力の向上を図ったり戦術的な練習もしなくてすみ(そんなのは充分な時間と指導者が必要です)、しかも実際に勝つ可能性を高めるのですから、やり方としてはよかったと思うのです。これを勝間さんの就職に関する発言に無理矢理絡めると、どういう事になるのでしょうね。

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