2007-08-04

バウムクーヘンの謎

諸賢がご存知のように、結婚式の引出物などでバウムクーヘンが振る舞われることが多く、僕も最近口福にあずかった。曰く「年輪を重ねる」縁起物らしい。このバウムクーヘンなるお菓子は説明するまでもないが、中心に穴があり、断面に年輪のような模様が浮き出ている。ドイツ語で「木」「菓子」に由来するらしい。

しかし、一度この年輪模様の菓子がバウムクーヘンとして定着すると、時を経ることによって名前は形骸可し、年輪の面影が見られないものも存在するという。というのも、知人が「真っ黒いバウムクーヘンを見た」と言い張るのだ。

僕は、年輪模様のないバウムクーヘンは既にバウムクーヘンではないと思う。しかし決して白くもなく山でもないモンブランや、カマンベール産ではないカマンベールチーズ(AOC的にはカマンベール・ド・ノルマンディでなければOKなのだろうけど)という前例があるので、バウムクーヘンであると言えなくもない。それに、もしかしたら熱帯あるいは亜熱帯にはえる木の菓子なのかもしれない。

必ずしも名は体を表すわけではない。

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