2007-08-09

ケータイは電話である

やや旧聞となる話題かもしれないが、「"電話"でなくなったケータイ」というコラムがITproにあった。コラムの日付は 2007/08/07 である。

記者氏は思いきり勘違いしているが、携帯電話の通話機能が使われていないわけは無い。通話機能の使用頻度というか、調査項目で言うところの「1日あたりの平均通話回数」とデータ通信の比率に関しては、この調査では有効なサンプルが得られないため、調査結果自体が疑問視される、というべきだ。


携帯電話の利用に関する実態調査
から以下を抜粋するが、

●調査実施媒体
1.無料ホームページ作成サービス 「00HPメイカー」
2.無料メールマガジンポータルサイト 「PREMA」
3.無料で閲覧・投稿できる参加型小説サイト 「幻創文庫」
4.モバイル総合ゲーム情報サイト 「ゲー選」
5.女性に特化したショッピングサイト「ピンクベアshop」
6.TV番組をテーマとしたエンタメサイト「テレぐら」
7.オタク系SNS「オタバ」
8.投稿ランキング型掲示板サイト 「Ranking Cafe」
9.GPS連動エリアポータルサイト「ひまクリ」
10.自己紹介&プロフィールサイト 「マイプレ プロフの輪」
11.女性のための生活提案サイト「Woman Style」
12.携帯評価コミュニティー 「ファンつく」
13.携帯専用ペットゲーム型コミュニケーションサービス「BitPets」
14.着うた・着メロ配信サービス「着メロドットコム」
15.貯めて貰えるポイントサイト「貯め貰」
16.稼いで貰えるポイントサイト「イキナリ!超金ゴン」
17.人気無料コンテンツのポータルサイト 「モンキータウン」
18.口コミ系掲示板サイト 「みんなのくちこみ」
19.恋愛Q&Aポータルサイト「みんなの恋愛相談」

という調査媒体から通話回数やデータ通信量についての質問を設けるのは愚行だ。そもそも一体誰が上記の調査媒体を知っているというのか。僕自身Web業界で糊口を凌いでいるが、上記のうち耳にしたことのあるサイトは半分くらいだ。つまり、携帯電話を主に通話機として利用するユーザのほとんどはサンプルから漏れているといってもよいだろうし、サンプルは前提として携帯電話による音声以外のデータ通信を日常的に行っている。偏りのあるサンプルからは偏りのある結果しか導かれない、というのが道理というものだ。

記者氏には、センセーショナルな見出しをつける前に、冷静に調査結果を見てほしかった。というより、各キャリアの戦略や調査はたぶんそれほど間違ってはいないだろうから、周りが騒いだだけの話か。

ちなみに、僕は各キャリアの戦略(というか料金プランや機種のラインアップ)には不満を持っている。僕がどのような携帯電話を欲しがっているかというのは、また別の話だ。

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