2009-03-03

『これから10年、新黄金時代の日本』

これから10年、新黄金時代の日本 (PHP新書)』(ビル・エモット PHP新書)を読みました。まるで雑誌連載コラムを集めただけのような内容で、一冊を通しての整合性に欠けています。またタイトルに反して、日本経済について書かれているのは前半のみでした。

貿易の自由化を推奨するなど、著者の主張はとても「まっとう」だと感じました。まるで『まっとうな経済学』を読んでいるかのような錯覚さえ覚えるほどに。それに加えて著者一流の楽観的な論調で、2年と少し前に日本経済の長期的な成長を予見しています(それが当たっているのか、外れているのか)。

幾分政治的な話になりますが、東アジア圏での経済統合についてはEUを見習え、ということです。イギリス・フランス・ドイツのように長い対立の歴史がある国(地域)同士でさえ統合できたのだから、それに習って徹底的な対話をすすめることで希望がもてるのではないかということですが、どうでしょうかね。

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