2009-03-13

『運命の三人』

ダーク・タワー〈2〉運命の三人〈上〉』『ダーク・タワー〈2〉運命の三人〈下〉』(スティーヴン・キング 新潮文庫)を読みました。物語が走り始めたな、という感じです。

近頃の僕は面白可笑しい本をあまり読んでいないせいか、どうやら笑いに飢えているらしく、何を読んでも面白可笑しい想像をしてしまうのです。先日読んだ『この人を見よ』なんて少しも面白可笑しくないはずなのに、なぜか笑える本として読みましたし。

この『運命の三人』も、どう読み方を間違えたのか、シュールな笑いに満ちています。ロブスターの化け物、素っ裸で繰り広げられる銃撃戦、黒人女性の罵り言葉、銃砲店やドラッグストアでのやりとりなど、みんなどういうわけだか面白可笑しいのです。筆者がB級ホラーをこよなく愛していることは有名ですが、この作品をB級ホラーに似た楽しみ方をすると、もうこれが実にツボにはまって。

全裸ではなくて靴下だけ着けていたらとか、罵り言葉がもっと当時風になっていたらとか、そういう想像もして楽しみました。原語はどうなっていたかわかりませんが、排泄物系、肌色系、性器系の罵詈雑言は恐らく日本語よりも英語のほうが豊富です。この翻訳でもうまく訳しているとは思いますが、1950年代の女性が使う日本語風にしたらどうなるだろうとか、想像するだけでも楽しくありませんか?

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