2008-02-27

本の読み方

読む価値のない本などない、というのがありきたりだけれども僕の信条です。僕にとって面白くない本もあるし、人におすすめできない本もあるけれど、出会う人と出会うときによってはその同じ本がかけがえのない一冊になったりする、とロマンティックに考えているのです。

しかし実際の問題として僕の時間は限られていて、目に留まる本をすべて読むわけには行きません。そこでどのように本を読むかが問題になるのですが、これはまだまだ未熟者ゆえ、これといった方法が見つかっていません。

僕にとって、はじめて自覚的に本を読むようになったのは『本を読む本 』(モーティマー・J. アドラー他)を学生のころに読んでからでした。それまではそれこそ目に留まる本を片っ端から読み殴っていたのですが、
・その本は何を書いているか
・その本は類書とどう違うのか
・その本の一番のポイントは何か
・その本と同じ内容を扱っているものと比べると、何が違うのか
・別のアプローチがあるか
といったことに気を配りながら読むようになりました(フィクションは除く)。

話は少し変わって、知り合いなどから「フォトリーディングや速読法を練習したのか」と聞かれることがあります。残念ながら僕はそうした技術を見につけていないのですが、そうした読み方のできる人は少しもったいないことをしているような気もしてきます。というのは、本を読むのは知識を得るためばかりではなく、純粋に活字を追うことが楽しいからだったりするわけで、その意味では僕の読み方ももったいなく思えることがあります。

その「もったいない感覚」と費やす時間と得られるものとを秤にかけて、あれやこれやと悩んでいるのが現状です。いっこうに進歩していません。

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