2007-12-05

師走の怪人

先生も走り回るという月である。よくコーヒーを飲みにいく店にも、師走に相応しく店内の音楽がお祭り一辺倒になってしまっている(偉大な音楽家の演奏のほうが僕は好ましく思うが、偉大な音楽を流されると会話や読書に支障をきたすし、お祭りということもあり、聴き流す事にしている)。しかし前から気になっている曲が流れたので、つらつらと思うことを書きなぐる。

気になっている歌詞は以下のとおり。

He's making a list,
And checking it twice;
Gonna find out Who's naughty and nice.
Santa Claus is coming to town

なんと、よい子にしていないといけないし、かの怪人は入念にも2回もチェックして悪い子を締め出そうとしているというのだ。

レヴィ=ストロースにサンタクロースの秘密という本があるが、なるほど面白い怪人ではある。あんなに太るために摂取するカロリーはどれ程かとか、なまはげとの共通項とか、贈与をベースに考えるよりも交換をベースに考えたほうが現代的には整合性が高いのではないかとか、成人病は大丈夫だろうかとか。

ところでコカ・コーラ社が現在のサンタクロースのイメージを定着させた、という噂話もあるが、コカ・コーラのサンタクロース広告はハッドン・サンドブロムによるイラストで1931年のサタデー・イブニング・ポストに出たらしい。有名なノーマン・ロックウェルのサンタクロースは1939年。いちいちサンタクロースのことを書くよりはWikipediaによる記述を読めば一目瞭然、コカコーラ社が定着させ普及させたイメージかもしれないが、赤白の衣装と太っちょのイメージはオリジナルではない。もちろんSaint Nicolasのイメージとはかけ離れている。

聖ニコラスがどのような人であったかとか、キリストが誕生した日が聖書に書かれていないとか、そんな些細なことはどうでもよい。もっと土俗の季節の変わり目か何か(冬至とか)に根ざしていたほうが僕にとっては親しみがもてるし、消費社会のお祭り騒ぎには敬虔な由来などないほうが何かと都合がよい。何より僕は個人的に4月8日を祝うことにしているので傍観している。

決して一緒にすごす妙齢の女性がいないわけではない。

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