2009-02-16

『心もからだも「冷え」が万病のもと』

心もからだも「冷え」が万病のもと (集英社新書 378I)』(川嶋朗)を読みました。

タイトルの通り、冷えが万病のもとだそうで。著者は西洋医学を学んだ後に東洋医学を学んで、現在はいわばホリスティック医療を実践している方です。僕は代替医療とか民間療法というと、いささか胡散臭いと見てしまいがちなのですが、それらには数千年単位の試行錯誤という重みがありますからね。たかだか数百年の歴史しか持たない科学的アプローチで説明できなくとも、それなりの治療効果があるのならば、襟を正して進言には耳を傾けることにします。

本書では冷えが現代人に蔓延していて、身体の不調のみではなく精神の問題も引き起こしていると警鐘を鳴らし、具体的で簡単な対策を明確に書いています。個人的な実感としてもそこそこ納得ができ、まあそういうものもありかな、という感想です。ただし、ホメオパシーなどの再現性がないと報告されている医療類似行為が「効果があると証明されている」などと書かれているのはフェアではないと思いました。これも科学信仰の一種かな、と。

ただ、著者も書いていることですが、これまで僕が知り合った人のなかで民間療法を推奨する人は、西洋医学を排除しがちなのですよね。逆もまたしかりですが、そういう偏った見方にはなりたくないものです。まあ怪しいな、と思う気持ちも忘れたくはないのですが。ちなみにホメオパシーは知人から強烈にプッシュされて、断るのに一苦労しました。

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