2008-11-15

『統計数字を疑う』

統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)』(門倉貴史)を読みました。

ダレル・ハフの名著『統計でウソをつく法』や谷岡一郎さんの『「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ』と似たような本かと思いきや、そうした統計一般に関する話題ははじめの数章のみで、後に行くほど経済統計に的を絞った濃い話で、とても満足度の高い本でした。図書館で借りた本なのですが、是非購入して手元に置きたい、そして時折参照したい本でした。

僕はこの本を読むまでにも、色々な統計情報の算出方法や精度に疑問を持っていましたし、社会調査や統計についての専門教育も受けたのですが、その事情がまとめて読めるというのはとても貴重です。著者である門倉さんの出す新書は、ご専門が地下経済ということもあってかセンセーショナルなタイトルがついていることが多いけれども、とても地に足のついた、ページ数の割に重厚な本が多いので、ファンになってしまいそうです。

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