2008-07-20

トンデモ仮説の世界

トンデモ仮説の世界―まだ9割の人がだまされている』(竹内薫)を読みました。

99・9%は仮説』の著者(ちなみに猫好き)らしく、ほとんど真っ黒なトンデモ仮説もかなり白い仮説も取り扱って、ばかばかしい説でも半ばまじめに検討しています。そもそも現在「真理」とされているものも仮説から始まっていて、現在も何らかの新しい観測結果や測定機器が生まれればそれらの「真理」も覆る以上、好感の持てる内容です。

どのようなものを扱っているかというと、例えばインテリジェンス・デザイン説とか、ダークマター説とか、水棲人類進化説とか、血液型性格決定説とか、玉石混交です。とはいえ著者は物理、中でも宇宙論を得意としているようですので、物理以外の分野では踏み込みも甘く、切れも悪い感じを受けました。

とはいえ、いろいろな説を疑ってみる、という面白い内容だし、著者と助手の対話形式というとても読みやすい書き方なので、軽くおすすめです。ただしインテリジェンス・デザイン説に好意的なのがどうも気に入りません。空飛ぶスパゲティ・モンスター教にもページが割かれていたりすればもっと満足できたのに。ラーメン。

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