『パラダイス・モーテル』(エリック・マコーマック)を読みました。一言で言うと、してやられました。しかも気持ちよく。
紹介文から引用します。
ある町で、ある外科医が妻を殺し、バラバラにしたその体の一部を四人の子供の体内に埋めこんだ。幼いころ、そんな奇怪な事件の話をしてくれたのは、三十年間の失踪から戻って死の床に伏していた祖父だった。いまわたしは裕福な中年となり、ここパラダイス・モーテルで海を眺めながらうたた寝をしている。ふと、あの四人の子供のその後の運命がどうなったか、調べてみる気になった…虚実の皮膜を切り裂く〈語り=騙り〉の現代文学。
はじめは文芸書として読んでいたのです。そうしたらミステリかなと思い、読み進めていくうちにこれはどうも違う、おかしいぞ、と感じたのです。
何となく違和感がありました。時代がおかしいんじゃないかとか、完全な空想話かとか、もしかしたらメタ・フィクションかもとか。そして最後には……。書かぬが花、というものでしょう。
フフン(自虐的な笑い)。この本を読んで気持ちよくなれるのは、ちょっとマゾがかった人かもしれません。僕は気持ちよくなれましたけどね。
マゾ?
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