2008-08-06

恋愛小説ふいんき語り

モテたい、とははっきりとは申し上げられません。とりあえず既婚者ですから。でもせめて女心がわかるようになって、僕のことを「女心のわからない男」と非難する配偶者を見返したい。そんな思いで『恋愛小説ふいんき語り』(麻野一哉、飯田和敏、米光一成)を読みました。

面白い。

女性作家の恋愛小説を肴にして、ゲーム作家三人で批評(?)したりゲーム化するとしたらどうするかとかバカ話をしています。そのバカ話が大変に面白い。例えば『博士の愛した数式』は数学萌え、若い家政婦萌え、ルート君萌え、メモが留められた博士萌えと、萌え要素が多すぎるから引く、とか。『蹴りたい背中』をゲーム化するとしたら黙々とアップランを続けるハツをただ眺めるだけとか、「寂しさは鳴るか鳴らないか」で強硬に主張をしたり。恋愛小説をワリカン問題で分析したり。

さらには三人で回り持ちする注釈が面白い。本当にどうでもいいようなことにきちんと注を入れたりして。絶対読者のためではなく、自分が面白ければそれでよしとする注釈です。例えば

カラーボックス
色がついた箱!
とか、
「BOMB!」
学研が毎月発行する、女性アイドルのグラビア雑誌。水着メインで、全裸はない。高校生ならともかく、大人が粉飾するエロ本にするには、おとなしすぎる。というか、逆にやばいような気がする。ちなみに麻野は、初心を忘れないよう、三年に一度ほどは購入する。
とか。

「なるほどこういう読み方をすればモテないのだな」となんとなく感じます。そしてそれをとても面白がる僕も、きっとモテないのでしょう。女性作家の恋愛小説って、数えられるくらいしか読んだことないな、多分。

この本を反面教師として、モテる男への道をまっすぐに進みたいと決意しました。この決意は配偶者には内緒です。

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