2008-08-09

村田エフェンディ滞土録

村田エフェンディ滞土録』(梨木香歩)を人からおすすめ頂いて読みました。梨木さんの著作を読むのは『家守綺譚』に続いて二作目です。

『家守綺譚』と少し風情は違いますが、やはり文章は美しく眼差しは優しく、とっても綺麗な小説でした。文明開化の頃の異国滞在で、同郷人や同好の士のサポート、そして民族や国家の対立が若者(といっても現代の若者よりも数段大人びていますが)視点で描かれ、とてもよい小説を読んだ、という満足感でいっぱいです。神々も登場しますし。

『家守綺譚』とこの作品は二つでひとつのようです。そして著者の意図は知りませんが、おそらくテーマは同じところから来るのだろうな、と思いました。一言で言ってしまうととたんにつまらなくなりますが、文化の多様性のようなものだろうと思います。

ところで、鸚鵡。最高でした。

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